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ソフィ・オクサネン「粛清」に「正統ロシア文学の薫り」?

 しばらくぶりに,「ソフィ・オクサネン」でネット検索してみたら,いくつか紹介記事が載っていた。上位でヒットしたものをいくつか読んでみたが,あまり感心できなかった。どうも話題性は今ひとつのようだ。

 目を疑ったのは,「サンデー毎日」に載ったらしいこのエッセイだ。

サンデーらいぶらりぃ:古屋美登里・評『粛清』ソフィ・オクサネン/著 2012年04月04日

 どうしてかって,副題に「正統ロシア文学の薫りをまとう」とあって,最後のまとめに次のようにあったら,知らない人はロシアの作家だ勘違いします。

理不尽な激情や愛憎によって人生が悲劇的様相を帯びていく過程を描くのはロシア文学の得意とするところですが、そういう意味ではオクサネンはロシア文学の正統な継承者と言えるかもしれません。

 フィンランドで生まれ,フィンランドに住み,フィンランド人とエストニア人を親に持ち,フィンランド語で作品を書き,自らをエストニア人ではなく,正真正銘のフィンランド人とみなしている作家に対して,「ロシア文学の正統な継承者」という評価を与えることは,少なくともこの作家に対する褒め言葉にならないと思うのだが,いったいこの評論家は何を考えているのでしょうか。本当に読んだのでしょうか。唖然。

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