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オオカミ犬 - hundikoer

 犬派の人間で,エストニアの田舎ではずいぶんといろんな犬と仲良くなったが,実はオオカミのことはよく知らない。9月に,映画館で観た韓国映画「ハウリング」(乃南アサ「凍える牙」の映画化) に凶暴な狼犬が出てくるので,そういう動物がいるのだと納得して,わかったような気持ちになっている。

 記事: Eestis elavadki huntkoerad (Postimees 2012/10/22)

 狼犬というのは,オオカミと犬の間の混血によって生まれた雑種の犬のことをいうらしい。エストニアにはいないと思われていたが,2009年に射殺された同じオオカミの群れに属していた複数の個体の中に,明らかに狼犬とみられる個体があったことが,遺伝子研究で判明したそうである。なお,これは,エストニアにも狼犬がいることを示す最初の発見だという。

 興味深いのは,今回の遺伝子調査の対象になった狼犬のうち,エストニアで捕獲された6頭がオオカミを母親とする一般的な狼犬だったのに対し,ラトビアで捕獲された2頭は,犬を母親とする狼犬だったことで,きわめてめずらしいケースだという。母親がオオカミのケースがほとんどなのは,オオカミが減少している場合,オオカミのメスが犬のオスと交尾する確率が高くなるためのようだ。

 このようにして生まれた狼犬が,同じ群れのオオカミと交尾することが実際に起こっているが,これはオオカミの群れが小さい場合は,遺伝子学的に見て好ましくない事態を招くことが,スペインやイタリアでは観察されているらしい。エストニアのオオカミの場合は,国境を超えてロシアのオオカミの群れとも交尾することが知られているので,そういった心配は少ないと専門家は見ている。

 ジャック・ロンドンの「野生の叫び」(Jack London: The Call of the Wild) の主人公の犬 Buck は,カナダの荒野で次第に野生化し,主人のソーントン Thornton が先住アメリカ人に殺されると,オオカミの群れのリーダーに变身してしまうから,何頭もの狼犬が生まれたに違いない。私の中学生のころからの愛読書のひとつで,何度か映画化もされているが,バックは,確かセントバーナード系の雑種の大型の飼い犬という設定だったはずである。

 「凍える牙」の韓国映画版で,主人公の女性警官 (日本の原作では「音無貴子」) が狼犬をオートバイで追いかけるシーンは圧巻で,以前原作で読んだ時のイメージそのままだった。日本ではTVドラマ化されているようだが,私は観たことがない。

 初対面の飼い犬と仲良くなるための秘訣は,どんなに吠えられても,平気な顔をして近づいていくことだ。見知らぬ人間を本当に怖がって吠えている臆病な犬は,どんどん後ずさりするから,仲良く慣れないとして,諦めたほうがいいが,多くの犬は,どんなに凶暴に見えても,近づいていくとかえっておとなしくなる。すぐそばに近づいたら,喉のあたりをさすってやり,手のひらをなめさせ,ときには,手を歯の間に入れて,軽く咬ませる。これで儀式はおしまいで,吠えなくなる。少なくとも,エストニアの田舎で飼われている犬とは,たいていこの方法でお友だちになれるので,試していただきたい。


2009年に射殺されたオオカミ hunt
2009. aasta talvel tapsid jahimehed ühe hundikarja mitu liiget. Kui esimesel pildil on puhas hunt, siis teisel pildil olev loom tekitas jahimeestes kahtlusi. Geenianalüüs tõi kinnituse – tegu on huntkoeraga.

同じ群れの中にいたオオカミ犬 hundikoer
2009. aasta talvel tapsid jahimehed ühe hundikarja mitu liiget. Kui esimesel pildil on puhas hunt, siis teisel pildil olev loom tekitas jahimeestes kahtlusi. Geenianalüüs tõi kinnituse – tegu on huntkoeraga.

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