共通電子乗車券 - ühiskaart
タリン市の交通機関に共通のカード型の電子乗車券が9月21日に登場する。現在,町のキオスクなどで売られている紙の切符 (約3.5cm✕8cm) は今年いっぱいで姿を消すらしい。
記事: Ühiskaart tuleb vaevaliselt (Postimees+ 2012/09/12)
新しいカード型共通乗車券 ühiskaart の試験運用は9月3日に行われるはずだった。しかし,ソフトウェア会社からのソフトウェアの納入が遅れたことに加え,バスの運転手全員への個人電子カードの配布が間に合わず,1週間遅れの11日まで延期された。
しかし,この日の試験運用もかなり変則的なもので,どうやら,カード乗車券の有効性をチェックする検札機 validaator がすべてのバスに取り付けられてはいたものの,機能していたのはほんの一部のバス (一台だけ?) だけだったらしい。検札機が機能したバスでは,有効な乗車カードに対して,緑のランプが点灯して,ピーという音が鳴り,カードの有効期間が表示され,無効なカードに対しては,赤いランプが点灯して,無効なカードであるという警告が表示されたという。
このカード乗車券システムは,担当運転手が,自分の個人証カードを使って情報を読み込ませないと起動しないらしい。運転手が個人カードを家に忘れてきた場合,交通局の上司は,その運転手に当日だけ有効の代替カードを作って渡すか,家に取りに帰らせるのかの決定を行なわなければならない。
今月21日に導入されるカード型乗車券は,一般市民には,郵便局の窓口,大手スーパーのサービスカウンター,区役所窓口で,1枚につき2€の手数料で発行される。現在,無料でバスなどに乗れる65歳以上のタリン市民が,発行手数料を自己負担するのか,あるいは,無料配布されるのかについて,市はまだ決めていない。なお,現在,紙の切符 sõidutalong を販売しているキオスク・チェーンの R-Kiosk は,取扱手数料の額で市との間で折り合いがついていないため,参加するかどうか未定だという。
来年の1月1日からは,タリン市民は市の交通機関を無料で利用できるようになることが決まっている。タリン市民が,交通機関を無料で利用するためには,カード乗車券を名前入りにする必要がある。個人情報の入力は,購入窓口のほか,インターネットや携帯電話からもできる。われわれ外国人旅行者を含め,タリン市民でない者は,名前入りのカード乗車券が作れず,プリペイド・カード型電子マネーとして使うことになるのではないかと思われる。
タリン市の現行の共通交通切符,右が検札機で印字済みの切符
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