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ラトビアの国民投票 - Läti keelereferendum

 ロシア語を第2の公用語にすることの是非を問うラトビアの国民投票が土曜日(2/18)に行なわれた。即日開票の結果,反対票が4分の3を占めたため,ロシア語を公用語化する提案は否決された。

 記事: Läti kodanikud tõrjusid vene keelele teise riigikeele staatuse andmise (Postimees 2012/02/19)
 記事: Latvia äänesti kumoon venäjän kielen virallistamisen (Helsingin Sanomat 2012/02/19)
 記事: Latvians Reject Russian as Second Language (NYT 2012/02/19)

 国民投票の投票率は70.37%で,110万人近い有権者が投票した。結果は,賛成票が25%弱,反対票が74%弱だった(フィンランドの Helsingin Sanomat は,150万人が投票,78%弱が反対したと書いているが,NY Times とエストニアの新聞が少なめで,互いに近い数字を載せている)。なお,この国民投票は,公用語に関する憲法の条項の改正の是非を問う形で行なわれた。

 記事: Moskva: Läti referendumi läbikukkumine ei peegelda tegelikku olukorda (Postimees 2012/02/19)
 記事: Landsbergis: Läti referendumi läbikukkumine jahutab ässitajaid Leedus (Postimees 2012/02/19)
 関連記事: ロシア語がEUの公用語に? - vene keelest EU ametlik keel? (2011/12/26)

 ロシア外務省は,この国民投票の結果について,ラトビアに住むロシア語系住民のうち,30万人以上が未だにラトビア国籍を与えられないまま,国民投票から排除されたことを考えるなら,ラトビアの現状を反映した公正な結果とは言えない,とする見解を表明した。

 一方,リトアニア選出の欧州議会議員の Vytautas Landsbergis ランズベルギス氏は,「リトアニアのロシア語系住民の間にある同様の動きが沈静化するきっかけになるのではないか,と述べたという。

 今は下火だが,日本の英語第2公用語化論は,日本人が英語をできるようになるための道と考えている人たちの考えだから,ラトビア人が聞いたら耳を疑うだろう。国語の地位をすすんで下げようとする民族は,世界広しといえども,日本人くらいではないだろうか。もっとも,原発の是非を問う住民投票でさえ,石原東京都知事が「ありえない」と言っているくらいだから,日本の現状では国民投票はまず無理だ。

 余談だが,消滅に瀕している少数言語の現状を研究するプロジェクトに参加していたころ,私は,ある護憲政党の機関紙からコラム記事を依頼されたことがある。そのとき,日本の憲法には,母語に関する権利への言及がないことを指摘して,基本的人権に関する条項に「言語による差別を受けない」とする一節を加えるよう憲法を改正してはどうだろうと原稿に書いて,「憲法改正」という表現は避けて欲しいと編集部から言われたことを思い出す。私は論争を避けて,編集者に従って表現を変えたが,日本では「憲法九条改正」だけでなく,憲法のすべての条項の改正を口にすることがタブーなのだということを教えられた。制定されてから半世紀以上経つのに,一字一句,まったく制定当時のままという憲法があるのは,ギネスブック記録ではないだろうか。

ラトビア国民  Läti kodanik
拒絶する    tõrjuma
ロシア語    vene keel
国語       riigikeel
第2国語の地位 teise riigikeele staatus
反対する     vastustama
投票する     hääletama
選挙区      valimisjaoskond
二言語併用   kakskeelsus
有効にする   kehtestamma
無効にする   kehtetuks tunnistama
憲法       põhiseadus
憲法改正    põhiseaduse muudatus
支持する    toetama
選挙権を持つ hääleõiguslik

Lätlased valisid, et edaspidi jääb riigikeeleks siiski ainult läti keel.

Lätis toimus keelereferendum.

タリンのラトビア大使館前で行なわれたデモ。ラトビア語とエストニア語で
「ラトビアが屈すればエストニアもそうなる」
Meeleavaldus Läti keele kaitseks Läti saatkonna ees Tallinnas.

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