サーレマー・ウォッカ (2) - Saaremaa viin
エストニアの有名なウォッカのブランド「サーレマー・ウォッカ」の有名なコマーシャルが「飲酒をそそのかしている」として違法と認定され,テレビから消えることになった。
記事: (Tarbija24 2011/12/13)
関連ページ: サーレマー・ウォッカ - Saaremaa Votka (2010/11/27)
最高裁判所によってコマーシャルが禁止となり,テレビで聞かれなくなったのは次の文句である。
Vötame mönuga.
逐語訳すると「楽しんで飲もう」というような意味だが,コマーシャルのコピー風に訳せば「至福の味わい」のような気持ちの表現である。しかも,これは標準エストニア語ではなくて,サーレマーの方言である。エストニア語を知らない人には,どうでもいい細かいことかもしれないが,サーレマーの方言では一般に,標準語の母音 õ が ö になることがよく知られている。上の文は,標準エストニア語に訳すと次のようになる。
Võtame mõnuga.
この表現がサーレマーの方言で流れたから人気があったのだが,最高裁判所によって,あからさまな飲酒促進のスローガンと判断されて,中止を申し渡されたわけである。同時に,ウォッカの瓶とロゴも放映できなくなった。
エストニアの法律は,あからさまな飲酒促進のコマーシャルを禁止しているだけでなく,飲酒の害をはっきりと目立つ形で明記することも義務付けている。
なお,先ほどチェックしてみたが,過去のテレビコマーシャルのアーカイブには問題になった文句の使われているビデオクリップが保存されていて,まだ見ることができた。
裁判所 kohus
最高裁判所 riigikohus
禁止する ära keelama
ウォッカ viin, votka
コマーシャル reklaam
酒瓶 viinapudel
飲物 jook
直接的な誘い otsene üleskutse
違反する vastuolus olema
却下する rahuldamata jätma
判決 kohtuotsus
論争 vaidlus
消費者保護庁 tarbijakaitseamet
責任 vastutus
社会 ühiskond
無責任な vastutustundetu
酒造業者 alkoholitootja
広告代理店 reklaamiagentuur
警告 hoiatus
サーレマー・ウォッカのホームページ。アダルトサイトと同じで「18歳以上」
かどうか答えないとはいれない。
2005年のコマーシャル: Vötame mänuga. Saaremaa viin. とナレーションが入る。
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