タリン駅前の青空市場 - Jaama Turg
鉄道の終着駅,タリンのバルト駅 Balti jaam の西側に Jaama Turg 駅の市場 と呼ばれる青空市場がある。
インターネットで話題になっているのを見た覚えがないので,日本人の観光旅行客はめったに訪れない場所と見ていいだろう。なお,旧市街の東側の Viru ヴィル地区には,観光土産物店が集まっている Viru Turg ヴィル市場 がある。日本人旅行者が行く青空市場がもしあるとすれば,こちらのほうと思われる。
駅の市場が観光ガイドに載っていないとすれば,それは観光土産を売る場所ではなく,庶民が食料品,衣類,靴などを買う野外スーパーだからである。ヴィル地区にある北欧風のショッピングモールの Viru Keskus や老舗デパートの Tallinna Kaubamaja は,高所得者層のエストニア人や買物目当てのフィンランド人観光客のための高級ショッピングセンターだが,Kopli コプリ地区の入口にある駅の市場には,多くの市民の懐具合にちょうど合った値段や品質の商品が並んでいる。女性の下着がたくさん並んでいるが,こういうところで下着を買うなど日本の女性たちには想像できまい。
エストニアの国語はエストニア語であり,商品名の表示や値札にはエストニア語しか使えない。駅の市場に店を出す商人たちは,市から鑑札をもらっている人たちだから,遵法精神は旺盛で,ロシア語の表示はよく探さないと見つからないようなところにしかないし,エストニア語で話しかける客が来ればエストニア語で応対する。しかし,耳を済ましてみると,聞こえてくるのはほとんど全てロシア語。ロシアの町の市場 рынок に迷い込んだような錯覚に陥る。ここで,写真のようなロシア語のロゴがプリントされたウズベキスタン製のTシャツ(サイズM)を,店の女将の言い値の10ユーロで買った。フィンランドでも同じなのだが,Tシャツや下着のシャツはMサイズがぴったりなのに,その上に着るオープンシャツ類はLサイズでないと合わない。
タリンの鉄道駅の周辺は,以前から,ロシア語が飛びかう「○○横丁」的な庶民的な雰囲気があったが,しばらく足が遠のいていた間に,ずいぶんときれいに整備されていた。市電の駅のホームのキオスクは以前は酒屋が多かったのに,今は花屋などになってしまっている。駅舎の中の食品売り場は,青空市場とは違い,持ち帰りのファーストフード店や,お菓子やさんといった雰囲気で,ここで,キャベツの詰め物の pirukas パイ (日本で知られるピロシキのように油では揚げていない) でも買って電子レンジで温めてもらい,隣で買った牛乳やヨーグルト飲料を持って駅のベンチに座れば,2ユーロ以下の昼食になる。ちなみに,ヴィル地区で,同じような感覚で簡単な食事をすませようとすると,別の高いものを注文して店内に座ることになって,6~7ユーロは覚悟したほうがいいから,東京の板橋区のマクドナルドより高くつく。
Охраняется женой! ─
「妻が守ってくれている」というような意味だと思う
ロシア語の表示がない
庶民のデパート
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