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領主のお屋敷 - mõis

 北エストニアの海岸にある Vihula vald ヴィフラ村【注*】は,ラヘマー国立公園 Lahemaa Rahvuspark の森林や湿地と,エストニア語で mõis と呼ばれる旧荘園領主の館で有名である。

 領主の館を3つ見学した。海岸に面した Altja という人口 21人 (2011/01/01) の集落に宿をとって,ここを起点に,自転車で内陸方向に出かけている。

Vihula mõis ヴィフラ領主館 ─ 南東へ約7km
Sagadi mõis サカティ領主館 ─ 南へ約5km
Palmse mõis パルムセ領主館 ─ 南西へ約13km

 距離は直線距離ではなく,道路の距離である。道路の関係で,日曜日(8/7)にヴィフラ領主館には単独で行って帰ってきたが,サカティ領主館はパルムセ領主館へ通じる道の途中にあって,水曜日(8/10)には両方を見ることができた。

 庭園などを含めた敷地全体の面積は詳しくわからないが,härrastemaja 本館 (英語 manor house) が一番大きいのは,サカティ領主館で,ここには敷地内に本格的なホテルとレストランがある。

 3つの中で最も有名なのがパルムセ領主館である。ここは交通の便がいいので,観光客もいちばん多いようである。また,有名な庭園を含め,領主館の敷地全体が野外博物館になっているので,他の2つと違い,入り口の門から勝手に敷地内に入ることはできない。食料品などを売っているお店があるが,商品の種類も多い。すぐ近くに Mõisa kõrts と呼ばれるエストニア風の居酒屋がある。

 三人兄弟の末がヴィフラ領主館である。ここは,3つの中で主要道路からもっとも奥まったところにあるため,観光地化の度合いがもっとも低いという印象を受けた。

【注*】エストニアの行政区分では,maakond (「県」と訳す) の下は vald だけである。vald は日本でいう町村にあたる単位で,日本の「市」に相当するのが linn である。vald の日本語訳は人口が比較的多い (多いイメージがある) ところは「町」,そうでない場合は「村」と訳すことにしているが,厳密な基準を決めているわけではない。Vihula 村の総人口は2011年1月1日現在で 1970 人なので,「村」と呼ぶことにした。なお,vald の中には,どちらも「集落」と訳している külaalevik (人口の多い集落)がある。Vihula 村の唯一の alevik (大集落) Võsu での人口は 455人 (2011/01/01) だが,küla になると,大きくても Vihula 集落の人口が 102人,Palmse 集落の人口が 77人,Sagadi 集落の人口が51人などで,大部分は20人前後,ないし,それ以下となる。Altja 集落の人口は 21人である。ちなみに,私の故郷の村は,東西約10.5km,南北約7.5kmで,人口約7000人だが,Vihula 村は,東西約40km,南北約10kmで,人口約2000人である。参考までに,私の宿泊している集落の住所をエストニア風に言えば,

・Altja küla, Vihula vald, Lääne-Viru maakond

すなわち「西ヴィル県ヴィフラ村アルティヤ集落」である。また,エストニア人が故郷を考えるときは,vald ではなく küla を考えていて,もっともふつうには「私は西ヴィル県アルティヤの生まれだ」というふうに自己紹介する。

Vihula mõis
Vihula

Sagadi mõis
Sagadi mõis

Palmse mõis
Palmse mõis


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コメント

素晴らしい自然に囲まれた集落ですね。東京に住んでいると、壮大な自然に触れる機会がほとんどないので、このようなところをサイクリングなんて憧れます。
きっとエストニアにもいるでしょうから、蚊にはお気をつけて。まさに今、かゆくて仕方ないです(笑)

投稿: D1994 | 2011/08/12 00:58

蚊はほとんどいないようです。そのかわりハエがいて悩まされてます。部屋にはハエたたきが置いてあります。

タリンからバスで2時間足らず,車ならもっと早くつけます。宿もタリンよりはかなり安いので,休養目的の滞在型の旅行なら,エストニアの田舎がおすすめです (笑) 買うブランド品もないので,お金も使いません。

レストランや居酒屋にはたいてい無線LANがあるので,数キロ走って自転車を降りて休むときに,ビールを飲みながら,メールのチェックができます。万一,居酒屋で雨のため足止めをくらっても,ブログを書いたりすれば時間を持て余すことなく過ごせます。にわか雨は30分もすれば上がります。

投稿: ブログの主 | 2011/08/12 02:24

年に1度しかエストニアを訪れる機会はありませんが、来年は田舎に泊まってみようかなと思います。ただ、言葉が通じるかが心配です。
エストニアにはいたるところに無線LANがあって、意外と便利な国だと思います。
市街地のレストラン、居酒屋では昼間からお酒を飲んでいる人もたくさん(笑)。お酒も美味しいと聞きました。未成年なので今は関係ありませんが、成人後にエストニアを訪ねる時の楽しみが一つ見つかりました。

投稿: D1994 | 2011/08/12 13:43

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