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ロシア語系学校の抵抗 - üleminek eestikeelsele õppele

 エストニアの教育省は,今年の秋に始まる新年度から,ロシア語系高校の授業の6割をエストニア語で行うことを義務付けている。

 記事: Üheksa Tallinna vene kooli tahab reformi edasi lükata (Postimees 2011/03/18) 【*注】
 記事: Ligi pool Tallinna vene gümnaasiumitest pole eestikeelseks õppeks valmis (Postimees 2011/03/18)

 現実問題として,客観的に見て,この新しいカリキュラムへの全面移行の実現が困難であることが,これまでも度々主張されてきた。先ごろの国会議員選挙の選挙区ごとの結果からもわかるように,エストニア語系住民が半分以下のタリンでは,タリン市政の与党・中央党が圧倒的にに支持されている。タリン市は,市内の22の高校のうちの9校について,新しいカリキュラムの導入を先送りすることを許可するよう教育省に申し入れることに決めた。

 タリン市のY・トーム助役 Yana Toom は,9つの高校が新学期からの新カリキュラムへの移行が難しい理由として,次のような事情をあげた。まず,基礎学校を卒業したロシア語系学生の多くが,B1レベルのエストニア語の運用能力に達していないため,6割の授業をエストニア語で行うのは非現実的であり,加えて,新しいカリキュラムが前提とするエストニア語の運用能力を身につけた教員が不足しているという。同助役は,エストニア語以外の言語で授業を行うための法律的手続きを踏んでいるので,教育省は許可をすべきだとする。

 これに対して,T・ルカス教育相 Tõnis Lukas は「タリン市のすべての学校が同じ条件下にある以上,特定の学校にだけ例外を認めることは不公平になるから,すべきではない」との考えを表明している。

【*注】 この記事が Postimees のサイトで見つからないことに気づいた。削除されたのだろうか。代わりに同じテーマの別の記事へのリンクをつけた。 [2011/06/01]

改革          reform
先送りする       edasi lükkama
許可を申請する    luba taotlema
継続する        jätkama
6割を          60-protsendiliselt
移行する        üle minema
(法律で)規定する   ette nägema
助役          abilinnapea
基礎学校卒業者   põhikooli lõpetaja
学習する        õppima
教える         õpetama
教師          õpetaja
十分である      piisama
資格          ettevalmistus
法律          seadus
申請          taotlus
理由付け       põhjendus
教育相         haridusminister
例外,特例      erand
同一の条件      ühesugused tingimused
不公平な       ebaõiglane
エストニア語ができる      eesti keelt valdama
エストニア語で行う授業     eestikeelne õpe
B1級のエストニア語運用能力 B1-taseme keeleoskus

Tallinna abilinnapea Yana Toom

Haridusminister Tõnis Lukas

Vene kool

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