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水道水の放射能汚染 - kraanivesi

 東京の金町浄水場(葛飾区)の水道水から幼児の飲み水に適さない濃度の放射性ヨウ素が検出されたというニュースはエストニアでもさっそく報道された。

 記事: Tokyo kraanivesi on väikelastele ohtlik (Postimees 2011/03/23)
 記事: 都内の浄水場から放射性ヨウ素 乳児飲用に適さぬ濃度 (Asahi.com 2011/03/23)

 エストニアの報道には,放射性ヨウ素の量について書かれていないので,数字を朝日新聞のサイトの記事を参考にして,放射性ヨウ素についての基礎知識を整理しておこう。

 ・放射性ヨウ素が体内に入ると,甲状腺がんなどの原因になる。

 ・原子力安全委員会は,大人の飲料水について,1リットルあたり300ベクレル (Bq/L) 【*1】 の指標を定めている。子どもは放射性ヨウ素が甲状腺にたまりやすい。厚労省は,粉ミルクを溶かすなどして乳児に摂取させる際,1リットルあたり100ベクレルを超える水を使わないよう呼びかけている 【*2】

 ・金町浄水場の水道水から検出された放射性ヨウ素は,1リットルあたり210ベクレルで,これは乳児の飲み水についての国の指標の2倍を超える数字である

 ・この数値について,厚生労働省は,母親が飲んでも母乳や胎児への影響はなく,入浴など生活用水としての利用にも問題はないと言っている

 ・金町浄水場から水道水が供給されている地域は,東京23区の全域と武蔵野,三鷹,町田,多摩,稲城の5市で計約489万世帯。

 関連ページ: 放射能と被曝 - kiirgus ja kiiritus (2011/03/17)

【*注1】 私の理解するところでは,ベクレル (Bq) は,放射性物質が放出する放射線の強さを表す単位で,シーベルト (Sv) は,放射線が人体に与える影響を考慮して算出される放射線量の単位である。ベクレルとシーベルトの関係は,大雑把に言うと,マグニチュード (地震の総エネルギー) と震度 (地震の影響) の関係にあたると考えていいらしい。

【*注2】 この警告は,24日の午後解除された。 [2011/03/24]

 記事: 東京都、乳児の水道水摂取制限を解除 (朝日新聞 2011/03/24)

【補足】 東京の水道水で放射性物質が検出されたのは,3/23 が初めてということではなくて,原子力安全委員会が警告を発しなくていい上限を超えた値が測定されたという意味である。文科省のサイトを見ると,放射性ヨウ素は3/19から連日,放射性セシウムは21日から連日,東京の水道水の中から検出されている。3/18以前のデータは公表されていないが,3/19の数値からみて,放射性ヨウ素が3/18 以前にも検出されていたと見るのが自然である。 [2011/03/25]

 全国の放射線モニタリングデータ
 Information for foreigners on 2011 Tohoku district- off the Pacific Ocean Earthquake


水道水    kraanivesi
幼児      väikelaps
危険な    ohtlik
警告する   hoiatama
放射性ヨウ素 radioaktiivne jood
放射線レベル radiatsioonitase
許可する   lubama
成人      täiskasvanu
健康      tervis
野菜      köögivili
ホウレンソウ spinat
キャベツ    kapsas
牛乳      piim
海産物    mereand
健康管理   tervishoid
汚染された食材 saastatud toiduaine
豆       uba

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コメント

水は人間が生きていくために必要不可欠なものです。その水にまで、ついに、影響がおよびました。
日常生活でも、多くの場面で水道水を使います。水道水の使用が原因で、放射性ヨウ素を体内へ入れてしまう人が多くいるはずです。
いろいろな原因や経路がありますが、普通に日常生活を送っているだけでも放射性ヨウ素が体内へ入り、将来多くの人間が、甲状腺がんを患う可能性も考えられます。
そうなった場合の責任や賠償、その後のケアなどを考えたら、この出来事は、相当大きなものであると思います。

投稿: | 2011/03/24 00:06

水は飲まなければ大丈夫のようです。飲んでしまうと,放射性物質が体内にたまって,長期間にわたり内部被曝にさらされるのがいけないのだそうです。

その意味では,川の水を飲まないほうがいいのと似てます。昔は田舎では川の水がきれいでしたが,農薬を使い始めてからはそうではなくなりました。でも原発事故があると,ふだんは安全なはずの山奥の谷川の水まで汚染されてしまう。

今,野菜とか水のように口から体内に取り込むものについて注意が喚起されてますが,これは内部被曝のおそれがあるからで,それ以外の口に入らないケースについては,健康に影響はない,という話はまんざら嘘ではないようです。

確かに怖いですが,あまり神経質になると「~恐怖症」と同じでかえってマイナスになると思います。放射線はふだんからふんだんに受けてきたわけなので,危険と恐怖は区別し,恐怖に負けないようにするのが生き残る秘訣だろうと思ってます。

投稿: ブログの主 | 2011/03/24 15:13

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