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ウラル民族の日 - hõimupäev

 10月の第3土曜日を「同胞民族の日」(=ウラル系の人々の日)という名前の国民の祝日に昇格させる法律案が12人からなる国会議員グループによって提案されていたが,1月20,国会の憲法委員会で本会議上程が決まり,法務省が政府内の意見をとりまとめ始めたそうである。

 記事: Hõimupäev saab riiklikuks tähtpäevaks (2011/02/02)
 記事: Hõimupäeva riiklik tähistamine sai põhiseaduskomisjoni toetuse (2011/01/20)

 「同胞民族の日」は,現在とは違った意味での民族主義が高揚していた1931年にヘルシンキで開かれた第4回国際フィン・ウゴル文化会議 Soome-Ugri IV Kultuurikongress での決議をきっかけとして始まった伝統で,ソ連邦時代は中止されていたが,1988年に毎年の行事として復活した。

 民族や言語の起源と系統に関わる話は,ほとんどの場合に,背景に神話伝説的要素が隠れている。歴史的事実が含まれていないわけではないが,歴史的虚構の要素も多く含んでいるから,部外者であるわれわれが,すべての点で着いて行くことは難しいときもある。しかし,「エストニア人はウラル系であって,スラブ系やゲルマン系ではない」というテーゼは,いわば国民国家としての正当性 (「血筋」) に関わる問題だから,これを否定することは,国家の存在基盤を問うことにも通じてしまう。そういうものなのだと受け止めておくのが,エストニア人たちとの上手な付き合い方ではないかと思う。

 なお,言語学的に言えば「フィン・ウゴル諸語+サモエード諸語=ウラル諸語」だから,フィン・ウゴルではなくウラルという言い方をすべきなのだが,実際には伝統的な理由で,フィン・ウゴルが使われることが多い。国際学会は現在でも Congressus Internationalis Fenno-Ugristarum [ラテン語!] と呼ばれている。字義通りには「国際フィン・ウゴル学者会議」である。

関連ページ: ウラル系の人々 - hõimurahvad (2011/01/17)

同胞民族の日 hõimupäev
国民の祝日   riiklik tähtpäev
法務省     justiitsministeerium
国会議員    riigikogu liige
10月の第3土曜日 oktoobrikuu kolmas laupäev
目的       eesmärk
フィン・ウゴル諸民族 soome-ugri rahvad
起源,出自   päritolu
母語      emakeel
文化的伝統  kultuuripärand
祝う       tähistama
世界大戦   maailmasõda
復元する    taastama

同胞民族の日のロゴマーク
Hõimupäevade logo

ウラル的とされる文様
Rahvariided

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