猛犬注意 - kuri koer
エストニアの住宅地で,塀や垣根に Kuri koer と書いてあったら,これは日本の猛犬注意にあたる警告である。意味は「獰猛な犬」である。
記事: 72 protsenti elanikest tunneb end pimedas väljas julgelt (Postimees 2010/12/28)
エストニアでは,72%の人が夜道でも身の危険を感じない,63%の人が警察は住民の安全を守ってくれていると考えているという世論調査の結果が出たという。ただし,警察の対応に実際に満足したと答えた人は44%,不満を感じた人は53%なので,期待と現実の間にはギャップがあるようだ。
夜道を怖がっていない人がもっとも多いのはラーネ県 Läänemaa で 80%,もっとも少ないのが西ヴィル県 Lääne-Virumaa と東ヴィル県 Ida-Virumaa で 66%だった。
自宅でなんからの防犯対策を講じているエストニア人は 73%で,防犯扉 (49%),特別な鍵 (52%) がもっとも多い。次いで,犬 (25%),高い塀 (11%),通報装置 (10%),銃 (6%) となっている。
写真が面白いのは,「愉快な犬 - 性悪な女将」 Lõbus koer - Kuri eit と書いてあるからだ。形容詞 kuri 性格のきつい がもっともふつうに結びつくのが犬と女性だということを知っていると,おもわず笑ってしまう (女性のみなさんごめんなさい)。つまり kuri naine は日本の「悪妻」にあたる表現だ。なお eit は「うちのばあさん」というようなときの「ばあさん」のニュアンスがある単語で,フィンランド語の äiti 母親 と語源が同じ。参考までに,エストニア語では母親は ema だが,この語と語源が同じフィンランド語の emo は,動物の母親をさすときに使われる。
日本には栗山という苗字がある。これをエストニア語風に解釈すると kuri 性格がきつい + jama ばかげたごたごた ということになり,あまりうれしくない名前になってしまう。
住人 elanik
身の危険を感じない end julgelt tundma, end turvaliselt tundma
暗い夜道で pimedas väljas
警察 politsei
公共の秩序 avalik kord
保障する tagama
安全な turvaline
助けあう üksteist aitama
防犯設備 turvameede
防犯扉 turvauks
防犯錠 turvalukk
性格のきつい kuri
犬 koer
垣根,塀 aed
武器,銃 tulirelv
満足して rahul
アンケート küsitlus
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