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クリスマスツリー発祥の地論争の続報 - jõulukuusk

 世界で最初に市庁舎広場にクリスマスツリーを飾ったのは,ラトビアのリガか,それともエストニアのタリンかという論争についての続報。

 12月6日 (月)にタリンを訪れたリガの観光協会の会長 Gastons Neimans 氏と,タリン市長補佐の歴史学者 Jüri Kuuskemaa 氏との間で,最古の公共クリスマスツリーにちなんだ記念品の交換が,タリン旧市街の有名な Mustpeade Maja 黒頭組合会館【*注】で行われた。この建物が式典の会場に選ばれたのは,リガとタリンでクリスマスツリーを最初に市庁舎広場に飾り付けたのが,この組合の若手商人たちと伝えられているからである。

 式典でリガからタリンへ贈呈されたのは,クリスマスツリーとリガが最初にツリーを飾ったことを証明する古文書をかたどった証書で,タリンからリガへは,1441年と刻まれたツリー用の星形の飾りが贈られた。なお,この式典では,世界最古の公共のクリスマスツリーが飾られたのがリガであってもタリンであっても,当時,バルト3国の地で活躍していた黒頭組合の若手商人たちが双方の町で同じ頃にこの習慣を始めたということに変わりはないから,その歴史の共有という栄誉を分かち合おう,という趣旨が強調されたらしい。

 なお,ラトビアはクリスマスツリー500年祭に大変な熱の入れようで,記念硬貨まで発行したらしいが,どんなものか見たい気がする。

 記事: Tallinn ja Riia jagavad vanima jõulukuuse püstitaja au (Postimees 2010/12/06)
 関連ページ: クリスマスツリー発祥の地 - jõulupuu päritolumaa (2010/12/07)
 関連ページ: クリスマスツリー発祥の地はリボニア - Liivimaa (2010/12/12)

【補足】 時事通信がようやくこの話題をニュースにしたようである。通信社と正面から張り合うつもりは毛頭ないが,おかげで,今日 (12/10) はわがブログの訪問者数が午前中だけで200人を超える異常事態になったことを記録しておく。

 関連記事: Xマスツリー発祥地は? =エストニアとラトビアが論争 (Yahoo! ニュース 2010/12/06)

【*注】ドイツ語で das Schwarzhäupterhaus と呼ばれる建物で,英語では House of the Blackheads という呼び方が比較的多いようである。同じ名前の建物はリガにもある。mustpead (die Schwarzen Häupter) というのは,現在のバルト3国地域で中世に活躍した独身ドイツ人商人の同業者組合の会員たちのことで,タリン旧市街の Pikk 通りにある Tallinna Mustpeade Maja タリン黒頭組合会館と呼ばれる建物は,この組合のタリン支部 Bruderschaft der Schwarzhäupter aus Reval (レーファル黒頭組合) の活動拠点だった。組合は,この建物を1531年に地元の商人から買い上げ,1597年に大がかりな改築をして,現在のような姿にしたらしい。「黒い頭」という命名は,組合の守護神とした黒人の聖人 Mauritius の黒い髪に由来すると言われる。写真を見ると,建物の正面ドアの上面の半円形になっている部分に,聖 Mauritius の肖像が彫られている。参考までに,エストニア語の mustpead は must 黒い+ pea 頭+-d 複数語尾 と分析できる。

分ける      jagama
最古の      vanim
クリスマスツリー jõulukuusk, jõulupuu
立てる      püstitama, püsti panema
名誉,栄誉   au
歴史学者    ajaloolane
黒頭組合    Mustpeade vennaskond
黒頭組合会館 Mustpeade Maja cf. das Schwarzhäupterhaus, House of the Blackheads
贈り物      kingitus
ラトビア人    lätlane
強調する     rõhutama
主張,言い分  väide
歴史的出来事 ajalooline sündmus
起こる      aset leidma
言い合う     vaidlema
キリストの誕生日 Kristuse sünnipäev
町の広場    linnaväljak
習慣      komme
ツリーの飾り  kuuseehe
古文書     ürik
記念硬貨    juubelimünt

リガ市からタリン市に贈られた記念のクリスマスツリー
Linnapea nõunik Jüri Kuuskemaa võttis Riia Turismiarenduskeskuse direktorilt Gastons Neimansilt vastu sümboolse jõulupuu, millega lätlased tähistada oma jõulukuuse 500. aastapäeva.

AD 1441 と書かれていることに注意。
Tallinn_joulupuu_1441

左がリガ市の代表と思われる
Linnapea nõunik Jüri Kuuskemaa võttis Riia Turismiarenduskeskuse direktorilt Gastons Neimansilt vastu sümboolse jõulupuu, millega lätlased tähistada oma jõulukuuse 500. aastapäeva.

黒頭組合会館の入り口のドア。上部の半円形の部分真ん中の肖像に注目。
この写真は左右が逆転した鏡像。Mauritius は左を向いているはず [ ここを参照 ]
Tür des Schwarzhäupterhauses in Tallinns Altstadt

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