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学校のいじめ - koolikiusamine

 南エストニアの Võru ヴォルで発行されている新聞 Lõunaleht のウェブサイトに,衝撃的な見出しのページがある。

学校で何かが起こっている: 学校のいじめが集団自殺未遂の原因か?

 南エストニアの同じ学校に通う十代の少女が3人,学校の休みの始まる直前に自殺未遂をした。原因は? このような事件を芽のうちに防ぐための対策はあるのか。また,防ぐことはそもそも可能なのか?

 3人で「集団的」とするところは日本のスポーツ紙顔負けの大げさな見出しだが,詳しいことは印刷版の新聞を買って読んでくれ,ということで,これ以上のことはこの新聞のサイトからはまったくわからない。

 この事件を受けて,エストニアテレビは,学校心理・心理治療が専門で,タリンの北の自治体 Viimsi の学校の保健センターに勤務する心理学者 Katrin Kaljula さんをスタジオに招き,トーク番組を放送した。その冒頭の話からわかることは,少女たちは13歳で,毒物を飲んで病院に搬送されたが,幸い命には別状なく,治療後自宅に戻ったらしい。少女たちの名前はもちろん,通っていた学校の名前も公表されていないようだ。学校におけるいじめが原因と考えられているらしいことだけはわかる。

 Kaljula さんによれば,1世代前までは,肉体的な現実世界でのいじめだったが,今はそれが,インターネットという仮想世界のなかで起こるようになってきている。いじめの加害者と被害者の間の人間関係を変えるだけでは問題の解決にはならず,クラスの全体,学校の全体を変えていく必要がある。いじめは休み時間に起こることが多いので,大人が監視しつつ,指導するなどの対策が必要である。いじめの加害者の側にも,何らかの原因で仕返しの願望やうらやましいとおもう心理があるから,被害者の心の救済はもちろん,加害者の心の治療も必要となる。

 記事: Psühholoog: koolikiusamine on jõudnud virtuaalmaailma (ERR 2010/11/02)
 記事: Psühholoog: koolikiusamine kolib virtuaalmaailma (naine.postimees.ee 2010/11/02)
 記事: MIS KOOLIS TOIMUB: koolikiusamine viis massilise enesetapukatseni? (Lõuna Leht 2010/10/28)

 関連ページ: Koolikiusamine (Lapsemure - jagatud mure on poolo muret)
 関連ページ: Tallinna Perekeskuse psühholoog Margus Laurik räägib, mis on koolikiusamineKoolikiusamine (YouTube)

学校におけるいじめ koolikiusamine
集団的な   massiline
十代の    teismeline
少女      tüdruk
実行する   sooritama
学校の休暇  koolivaheaga
自殺      enesetapp
試み      katse
自殺未遂   enesetapukatse
芽のうちに摘む eos vältima
そもそも    üldse
可能な     võimalik
仮想世界   virtuaalmaailm
世代      põlvkond
肉体的な    füüsiline
現実の     reaalne
残酷な     julm
いじめる    kiusama
いじめの加害者 kiusaja
いじめの被害者 kiusatu
休み時間   vahetund
大人      täiskasvanu
行動,態度  käitumine
しかえしする kätte maksma
ねたみの心  kadedus
正しい     õige
嘘の,事実に反する vale

写真の少女は事件とは無関係
Koolikiusamine kolib internetti.

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» 「給食時に一人は異常」学校側、いじめ認定へ [サッカーはエンターテインメントだ!]
群馬県桐生市の小学6年生、上村(うえむら)明子さん(12)が先月23日に自殺し、家族がいじめが原因と訴えている問題で、学校がいじめがあったと認めることが7日、市教育委員会関係者らへの取材で分かった。... [続きを読む]

受信: 2010/11/08 10:00

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