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シートベルト- turvavöö

 自動車や飛行機のシートベルト (seat belt) は安全ベルト (safety belt) とも呼ぶが,エストニア語では後者に相当する turvavöö (turva 安全の+ vöö ベルト) という名前で呼んでいる。もっともこの語は,エストニア語の造語ではなくて,フィンランド語の turvavyö (turva 安全な+ vyö ベルト)がそのまま取り入れられたのだと一般には言われている。

 エストニアでも,最近,タクシーに乗るときは,運転手も乗客もシートベルトを締めなければならなくなった。乗客が座るのは,たいてい後部座席で,運転席と後部座席の間に仕切りがないのは日本と同じである。もっとも,仕切りがある北米の方が国際的に見ると例外かもしれない。

 東京の板橋区でタクシーに乗ると,「お客様の安全を守るためシートベルトをお締め下さい」ないしは「お客様の安全と法令を守るためシートベルト着用にご協力ください」というアナウンスメントがテープで流れ,たいていはそのあと英語で Please fasten your seat belt. という簡潔なおまけのアナウンスメントも添えられる。英語だと一言なのに,日本語だとなぜやたらと長たらしくなるのか,いまひとつ理由がわからないのだが,とくに長い方のバージョンは,ほとんど理解の限界を超えていると思う。「お客さん,頼むから,シートベルト締めてよね。でないとうちの会社が警察から文句言われるし,運転手の俺も不愉快な思いをすることになるんだから。ね,くれぐれも頼むよ」と言っているようなもので,失礼極まりない。

 ところが,このシートベルト着用の義務は,エストニアでは,タクシー運転手からの評判がひどく悪いらしい。運転手たちは口を揃えて,シートベルトで身動きできなくなると,乗客の暴力から身の安全を守れないと訴える。警察はこれに対し,1日の走行距離を考えれば,運転手にとって,乗客に襲われる確率よりも,交通事故に遭遇する確率の方がはるかに高いことを忘れてもらっては困ると,シートベルト着用の重要性を力説しているそうである。

 記事: Taksojuhid peavad kohustuslikku turvavöö kinnitamist ohtlikuks

タクシー運転手 taksojuht
タクシー    takso
運転手     juht
義務付けられた kohustuslik
シートベルト  turvavöö
締めて固定する kinnitama
危険な     ohtlik
交通法規    liiklusseadus
町,都市    linn
人口密集地   asula
攻撃,襲うこと rünnak
守る,保護する kaitsma
保護されていない kaitsetu
固定されている kinni olema
開いている   lahti olema
回転させる   ringi keelama
屍,遺体    laip
リスク,危険  risk
交通事故    liiklusõnnetus

Taksod.

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コメント

>>運転手たちは口を揃えて,シートベルトで身動きできなくなると,乗客の暴力から身の安全を守れないと訴える。

えええっ! とんでもない(と私には思えます)理由があるもんなんですねえ。

投稿: papatanaka | 2010/10/14 15:49

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