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家庭内暴力 - koduvägivald

 EUの内閣にあたる欧州委員会 European Commission が行っている世論調査の報告を Eurobarometer と呼んでいる。今月(2010/09),「女性に対する家庭内暴力」 (EB73.2: Domestic Violence against Women)という報告書が出た。今年の2月~3月に行われた調査のようである。各国に関する調査結果のダイジェスト版がそれぞれの国の公用語で出されていて,エストニアに関する報告のダイジェスト版は Naiste vastu suunatud koduvägivald というタイトルで,1000人のエストニア人に面接調査した結果をまとめたものとある。

 いくつかの質問に対する答えを,エストニアとEU全体で比較するとこうなっている。

 女性に家庭内暴力をふるったことのある人を知っている
  エストニア: はい 32% - いいえ 67%
  EU全体:  はい 21% - いいえ 77%

 家庭内暴力の被害を受けた女性が身近にいる
  エストニア: はい 39% - いいえ 60%
  EU全体:  はい 25% - いいえ 74%

 女性に対する家庭内暴力は広く行われていると思う
  エストニア: はい 67% - いいえ 29%
  EU全体:  はい 78% - いいえ 18%

 エストニアでは,家庭内暴力の加害者・被害者を知っている割合がEU全体の平均より高いにもかかわらず,家庭内暴力の問題をEU全体の平均ほどは深刻な問題と考えていないことがわかる。

 EU各国を比較した場合,「身近に家庭内暴力の被害を受けた女性がいる」と答えた人の比率がもっとも高かったのは,リトアニアの48%,次いで,エストニア・ラトビア・スウェーデンの39%,フィンランド・イギリスの38%となっている。

 逆に,「身近に家庭内暴力の被害を受けた女性がいる」と答えた比率がもっとも低かったのは,ブルガリアの11%,次いで イタリア (16), ドイツ (16), チェコ (17), スロバキア (17) である。

 記事: Baltimaades ja Rootsis elatakse ELi vägivaldseimat pereelu

 ただし,この数字には,家庭な暴力についてオープンに語ることができる社会であるかどうかの度合いが大きく影響していると考えられる。また,女性がどういう行為を家庭内暴力と受けとめるかの基準が,たとえばスウェーデン社会とブルガリア社会では,必ずしも一致しないということも大いに考えられる。その意味で,問題の質問に対する答えが,そのまま,その社会における女性に対する家庭内暴力の頻度を反映しているとは必ずしも言えないとみたほうがよさそうである。

 エストニアのこの記事を書いた記者は,ヨーロッパの女性の4人に1人が家庭内暴力の被害者だ,とまとめているが,この解釈は正確ではない。自分の家族や友人の中に被害者がいると答えた人が25%いたということであって,実際に被害うけた女性の割合ではないからだ。同様に,EU諸国の男の5人に1人 (21%),エストニア人の男の3人に1人 (32%) が女性に対して家庭内暴力を振るっていると解釈するのも間違いである。

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Baltimaade ja Rootsi naised on ELi suurimad koduvägivalla ohvrid.

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