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キフヌ島方言の初等教本 - Aabets

 島の学校で実際にどのように使われているのかは知らないが,キフヌ島の方言で書かれた初等教本,その名も Aabets (標準語なら Aabits) という70ページほどの本が出ている (2009年刊)。巻末に Kihnu kirjakiele sõnastik (キフヌ文章語辞典) と銘打ったキフヌ方言とエストニア語標準語を対照させた単語集が載っているくらいだから,意気込みが伺える。

 キフヌ語 - 標準語
 emä - ema       母親 (第2音節に ä)
  - hea         良い (語頭の h の欠如)
 juõsõb - jookseb   走る (三人称単数現在,二重母音 uõ, 第二音節に õ; cf. フィンランド語 juoksee)
 mua - maa       大地,国 (二重母音 ua)
 nämäd - nemad    彼ら (cf. フィンランド語の nämä)
 tie - tee        道 (二重母音 ie, cf. フィンランド語 tie)
 õun - kartul      ジャガイモ (õun は標準語で「リンゴ」,cf. maaõun, フランス語 pomme de terre)
 änd - saba       尻尾 (cf. フィンランド語 häntä)

 ほんの抜粋だが,フィンランド語との共通性が結構あるのが面白い。ただ,方言を音声的に正確に書いているのはいいのだが,e の上付き文字など,実際に子どもたちが読めるのかどうか,いささか気になるところである。

 テクストを書いているのは,主として学校の先生たちで,挿絵は,キフヌ島を題材にした絵を描き続けている画家 Uno Roosvalt (1941 タリン生れ) が描いている。なお,この画家のキフヌ島を描いた油絵などの写真がたくさん載っているので,Uno Roosvalt 画集にもなっている。

 参考: Kassikakk teeb Kihnu lastele tähed selgeks (Pärnu Postimees, 2009/03/13)

Aabets を見る島の子どもたち

キフヌの学校の職員室に集まった著者たち

キフヌ語初等教本タイトルページ
Aabets_tiitelleht

キフヌ語初等教本の文字Eのページ: emä 母親 (標準語は ema)
Aabets_e_ema

Uno Roosvalt: Talu saarel (Maja suarõ piäl, 1991) 島の農家
Unoroosvalt_talu_saarel

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