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セト人 - setud

 エストニア人のセト人 setu に対する考え方は,フィンランド人のカレリア人に対する考え方と通じるところがある。宗教的伝統 (ルーテル派プロテスタント vs ロシア正教) が違い,言語もやや違う (セト語) ので,伝統的な慣習を異にする点で多少違ってはいるが,本来自分たちと同じ民族的ルーツにさかのぼり,言語的にも方言の関係にあるから,同じエストニア人の仲間だという考え方である。エストニアに住むセト人の団体の指導的立場にある人たちも同じ考え方を表明している。なお,自らをセト人とみなす人々は,エストニアと国境を接するロシア連邦のプスコフ州 (Псков[ская область], エストニア語 Pihkva)にも住んでいる。

 カレリア人の民族的居住地域としてのカレリア Karjala が,国境によってフィンランドとロシアの2つの国家に分断されているとされるのと同じく,セト人の民族的居住地域としてのセト地方 Setomaa も国境によってエストニアとロシアの2つの国家に分断されており,それに伴い,民族も2つの国家に分断されているというふうに考えるのが,主流の考え方ということになる。

 記事: 
 参考: エストニアとロシアの国境 - piir (2010/01/31)
 参考: エストニアのセトの伝統歌謡がユネスコの無形文化財に登録 (2009/10/01)

 民族という考え方自体が,イデオロギーだから,政治的立場が違えば考え方も違ってくるのは当然である。6月17日,ロシア連邦政府は,セト人を国内の46番目の少数民族 (=人口5万人以下のロシアに固有の民族集団) と正式に認定した。つまり,ロシアの公式の考え方では,セト人はエストニア人と区別して考えるこになったわけだ。ロシアでは,セト人の呼称として setu (エストニア語) と seto (セト語) の両方を認定しているという。

 ロシアの2002年の国勢調査によると,プスコフ州のセト人は197人だった。エストニアに住むセト人は,セト地方に2000人,それ以外の地域に15000~20000人いるとされる。

セト人(の)     setu
民族        rahvus
民族集団     rahvas
少数民族     väikerahvas
認定する     tunnustama
政府        valitsus
サーミ人(の)   saami
イジョール人(の) isuri
ボート人      vadjalane
ベプス人     vepslane
民族料理     rahvustoit
持続可能な    jätkusuutlik
残る,保存される säilima
継承文化     pärimuskultuur
セト語       setu keel
無形文化遺産  vaimne kultuuripärand

セトの民族衣装を着た女性 (Õie Sarv さん)
Õie Sarv

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コメント

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投稿: WP Themes | 2010/07/13 19:42

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投稿: ブログの主 | 2010/07/13 21:34

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