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性産業従事者 - prostituut

 日本では売春は違法なのだが,実際に行われていることは周知の事実である。ヨーロッパ各国では一般に合法化されている。いいかえると,ヨーロッパでは prostitute が職業として認知されているということである。したがって,性産業従事者の健康の問題が公的に論じられることになる。とくにエイズの予防は大きな問題となる。EUでこの課題に取り組んでいるのは TAMPEP (European Network for HIV/STI Prevention and Health Promotion among Migrant Sex Workers) と呼ばれる財団である。

 当然のことだが,性産業は移民労働者がきわめて多い。TMPEPは,このほどEU諸国で性産業に従事している移民労働者に関する統計的な報告 (Sex Work in Europe: a mapping of the prostitution scene in 25 European countries,2009) を明らかにした。 インターネットから PDF 文書で入手できる。この報告には,ヨーロッパ全体の統計と各国別の統計が詳しく載っている。参考までに,現在EU諸国の性産業で働く移民労働者の出身国の上位5ヵ国は,ルーマニア,ロシア,ブルガリア,ウクライナ,ナイジェリア。前回の2006年の調査では,ロシア,ウクライナ,ルーマニア,ブルガリア,ナイジェリアだったので,ルーマニアとブルガリアの「躍進」が目立つが,これはEUに新たに加盟して,移動が自由になったことと関係がある。

 さて,エストニア人についてみると,EU諸国で移民労働者として性産業に従事する労働者全体の3%を占めているという数字が出ている。チェコ人,ラトビア人,スロバキア人,リトアニア人などとだいたい同じくらいの割合のようである。ただ,絶対数が出ていないようなので,これがどの位の人数になるのかはわからない。

 記事: Eesti annab kolm protsenti Euroopa lõbutöötajaist (Postimees)
 記事: Eesti annab 3 protsenti Euroopa lõbutöötajaist (Õhtuleht)

 この報告書には,各国ごとのより詳しい報告がある。エストニア国内の場合,性産業従事者の数は 1000~1200人で,うち5%が外国人と推定されている。外国人は,多い方から,ロシア人,ラトビア人,リトアニア人,ウクライナ人,ベラルーシ人,ルーマニア人,モルドバ人となっている。エストニア国籍をもつ労働者のうちの80%がロシア人である。

 エストニア人の性産業従事者の半数は,外国 (スウェーデン,フィンランド,ドイツ,スペイン,ノルウェー,オランダなど) で仕事をしたことがあると答えており,外国人労働者の8割もエストニア以外の国 (フィンランド,スウェーデン,ノルウェー,オランダ,デンマーク,ドイツ,ロシア)で働いたことがあると答えている。外国人の割合が低いのは,豊かな国でないため,経済的な魅力がないからであろうと報告書は説明している (p.23)。また,国内の民族的少数者が際立って多いということは,彼らが社会的に疎外されている結果であるとも指摘している (p.21)。

 外国では,フィンランドの性産業従事者(推定 5000~6000人)のうち,エストニア出身者は,ロシア出身者に次いで多いという調査結果が報告されている。

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