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心付け - jootraha

 エストニアのタリンの旧市街は世界遺産としてだけでなく,レストランの値段が高いことでも有名である。

 その旧市街の市庁舎前広場 Raekoja plats に,「サービス料」と称して,合計金額に自動的に10%の上乗をせして請求書を出していたレストランがあることがわかり,市民から被害の訴えを受けたエストニア消費者保護庁は,レストランの違法行為として取り締まるという。記事にはレストランの名前が実名で載っている。

 北欧で一般に言えることだが,エストニアでもタクシーやレストランで,チップを支払う習慣は本来ない。エストニアの場合,お釣りを残す形でチップを置いていく外国人観光客は多いかもしれないが,ふつうのエストニア人がそうすることはまずない。この場合はっきりしていることは,チップは客がタクシー運転手や特定の従業員に対して自由意志で渡すものであって,レストランの請求書に「サービス料10%」として自動的に上乗せする形で強制できないという点である。つまり,エストニアの法律に従えば,レストラン側が10%の「サービス料」を上乗せして請求書を書くのは違法行為ということになる。

 被害者は 40 クローン (約290円) の食事をしただけなのに 44 クローン (約320円) 請求されたのは不当であると訴えた。場所にもよるが,国立図書館の中の喫茶店でコーヒーが2杯飲める金額だから,日本で言えば1000円程度と考えていい。

 なお,このレストランは,クローンとユーロの換算レートについても,かなりいい加減な計算をしていたらしい。外国人観光客に,10%のサービス料の上乗せをした金額を,クローンの値段より高めのユーロ換算して請求し,しかもチップまでもらって涼しい顔をしていたとなると,一等地だけに,あまり感心できないことは確かである。ユーロとの換算での不正行為の罰則は,30000クローン (29万円) 以下の罰金である。

 記事: Tükike Itaaliat Tallinna vanalinnas: restoran võtab jootraha vägisi
 参考: もうけ - kasum (2010/05/23)

 記事によると,問題のレストランは,オーナーがイタリア人で,イタリアの習慣をそのまま適用したとうそぶいているらしい。私はパリに何度か行ったことがあるくらいで,ヨーロッパの南の方のレストランやカフェの習慣をよくは知らないが,数少ない経験を思い出すと,パリのカフェのテラスでは,ウェイターにいくらと言って聞いてメモ用紙のような紙に請求金額を書いてもらうと,暗算で計算して出してくれる合計金額が実にうまくできていて,お釣りをチップとして残すとぴったりだったことが何度もあったような記憶がある。たまたま偶然だったのかもしれないが,また,アバウトだと言ってしまえがそれまでなのだが,チップの習慣の確立している社会では,そのあたりの暗黙の了解が双方に出来ていて,それでうまく行っているのではないかと思う。

旧市街     vanalinn
心付け,チップ jootraha
旧市街     vanalinn
サービス料   teenustasu, teenindustasu
無理やり    vägisi
加える     lisama
請求書     arve
ウソの,間違った vale
前菜      eelroog
クレープ    pannkook
ウェイター   kelner
ウェイトレス  ettekandja
消費者     tarbija
消費者保護庁  tarbijakaitseamet
お品書き,メニュー menüü, hinnakiri
処罰する    karistama

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