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ラトビア人 (2) - lätlane

 ラトビアとエストニアの関係が疎遠であると言う話題の続きである。両国政府が,ジャーナリストと外務省職員に依頼して作らせた報告書の内容を抜粋する。

 昨年,エストニアに住んでいたラトビア人は 2199人,ラトビアに住んでいたエストニア人は2480人,また,エストニアからラトビアへの転居は97人,ラトビアからエストニアへの転居は130人。つまり,隣国同士なのに人的交流がきわめて少ない。ラトビア人とエストニア人の結婚は,例外的ケースといわれるほどである。エストニア語ができるラトビア人,ラトビア語ができるエストニア人も稀れで,国境都市として有名なヴァルカ Valga/Valka でも見つけるのは容易でない。エストニア人のためのラトビア語学習教材,ラトビア人のためのエストニア語教材教材や,ラトビア語とエストニア語の間の本格的な二カ国語辞典がない。ラトビア人とエストニア人の仕事上の共通語は,英語ないしロシア語である。

 両国の首都タリンとリガの間を速く,快適に結ぶ交通手段がない。また,両国の地方都市間を結ぶ便利な交通網があるべきだ。

 両国の大統領が,それぞれの相手国の国民の祝日に訪問し合ったりすることが好ましいし,新聞やテレビも互いに常駐の通信員を派遣し,隣国の様子をもっと頻繁に報道するのが好ましい。

 2008/2009年度,ラトビアの教育機関に留学したエストニア人学生は88人,エストニアに留学したラトビア人学生は120人にすぎない。両国間で毎年100人程度の交換留学生のための奨学金枠を設けるべきだ。エストニア語学校でのラトビア語教育,ラトビアの学校でのエストニア語教育を,両国の教育省は支援すべきである。ラトビアの大学においては,フィン・ウゴル学の枠組みの中で,エストニア語・エストニア文化の講義を充実させる必要があり,タルト大学には,ラトビア語・ラトビア文学のセンターないしはコースを新設すべきである。

 現状では,エストニア語文学のラトビア語訳のほうが,ラトビア語文学のエストニア語訳よりかなり多い。ラトビア語からエストニア語への翻訳を行う人材を育成すべきである。両国の歴史や文化を紹介するようなテレビ番組やニュース映画などが多数製作されるべきである。

 記事: Ei saa me läbi Lätita …

 報告書にはまだいろいろなことが書かれているが,このように部分的に話題をひろってみるだけでも,ラトビア人とエストニア人の間の文化的な交流がもっと盛んになるのがのぞましいことが,わらわれ第三者にも手に取るようにわかる。今後2国間の文化的な交流がより盛んになり,本当の意味での友好的な隣国としての緊密な関係がどう形作られていくか,今からとても楽しみである。

先入観      eelarvamus
言語的障壁   keelebarjäär
公式の      ametlik
価値       väärtus
共通の      ühine
理解(している内容)   arusaam
保存する    säilitama
経済成長    majanduskasv
教育水準    haridustase
高等教育機関 kõrgkool
距離       kaugus
例外的な    erandlik
可能性     võimalus
辞書       sõnaraamat
付き合い    suhtlus
急いで      kiire
鉄道による接続  rongiühendus
科学雑誌    teadusajakiri
交換       vahetus
注目に値する  märkimisväärne
翻訳する,通訳する  tõlkima

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