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遺伝子 - geen

 エストニアの生物学センターとタルト大学の研究者が参加して行われている国際的な遺伝子学の共同研究の成果が,雑誌 Nature に発表された (2010/06/09)。研究の結果,現在世界各地に住むユダヤ人は,互いにきわめて近い遺伝子構成をもつばかりでなく,近東 (英語 Near-East) の地中海に面したレバント Levant と呼ばれる地域に住む非ユダヤ系の民族ともきわめて近い遺伝子構成をもっていることが明らかになってきたという。ユダヤ人はもともと現在のイスラエルの辺りに住んでいて,そこから世界各地に移住したという口承の歴史を裏付けるだけでなく,ユダヤ人が現在住んでいる地域の民族とはあまり同化していないことがわかる。例外は,エチオピアとインドのユダヤ人で,この2つの地域では,近接する民族との同化が進んでいるという。なお,ユダヤ人の祖先がエジプトから脱出したという旧約聖書の伝説を裏付けるような成果は得られていないようだ。

 記事: Eesti teadlased uurisid juutide geneetilist päritolu
 参考: Levant - レバント (Wikipedia)

 バルト3国の中では,リトアニアにユダヤ人が非常に多いことは有名だが,エストニアは,ユダヤ人が比較的少ない。エストニアでは,ユダヤ人は,文化的自治の権利を与えられた民族のひとつである。エストニアのユダヤ人としては,故人だが,タルト大学で長年,記号学 (semiootika) の教授を努めたユリ・ロトマン Juri Lotman (1922 [ペトログラード,現ペテルブルク] - 1993 [タルト])が,記号学のタルト・モスクワ学派 (Tartu-Moskva semiootikakoolkond) のタルト側の中心的学者として有名である。不思議なことに,日本語のウィキペディアの「記号学」の項目は,モスクワ・タルト学派にまったく言及していない。参考までに,ロシア語のウィキペディアでは,「モスクワ・タルト記号学派」というふうに「モスクワ」が最初に来ている。「日中関係」と「中日関係」と同じく視点の違いである。

 Juri Lotman - Лотман, Юрий Михайлович
 Московско-тартуская семиотическая школа

ユダヤ人    juut
遺伝子     geen
遺伝子的起源 geneetiline päritolu
研究       uuring
解析する,分析する analüüsima
親戚      sugulana
近東      Lähis-Ida
民族      rahvas
集団      kogukond
聖書      Piibel
記号学     semiootika

旧大陸のユダヤ人
Juudid

レバント (The Levant)
The Levant

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