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初等読本 - aabits

 ソ連邦が崩壊して20年近く経つというのに,エストニアにはこれまでロシア人の子どものための独自の初等教本 aabits / азбука がなかったが,5月27日にエストニアで最初の就学前の児童用のロシア語初等読本Азбукаが出版された。

 記事: Азбука знакомит малышей с многообразием Эстонии
 記事: Estonia publishes first child's primer in Russian (RIA Novosti)

 著者は首都タリンのバイリンガルの幼稚園 (エストニア語6クラス,ロシア語5クラス) に勤めるヴァレンチーナ・ヴィント Валентина Винт / Valentina Vint さん。ロシア語の詩やテクストは,2008年に出たエストニア語の初等教本 Siili-Aabits からロシア語訳したり,ロシア人作家のものを見つけたり,必要な場合は自作もした。イラストも,表紙の絵とほんの一部の挿絵をエストニア語の初等読本から借用した以外は,独自のものが用いられている。

 これまで,ロシア語系の子どもたちの担任の先生たちが使っていたのは,赤旗とレーニンが出てくるソビエト時代のものか,ロシアで出された初等読本で,子どもたちが育っている自然環境,生活環境とをまったく反映していないものだった。これではいけない,子どもたちが自分たちが生まれ,住んでいる地元について知ることができる初等読本を作らなきゃと思ったのが,この教本ができるきっかけだったという。

 オンライン書店の解説文より:「エストニアで編集された最初のロシア語初等読本。エストニアの題材を使い,多文化社会を考慮しつつ,ロシア語を母語とする3~7歳児に,知識や遊びの題材を提供する。[...] エストニア,家の近所,家族が身近な自分のものと感じられるようになり,子どもの知的発達を助ける。」

Автор «Азбуки» на русском языке Валентина Винт очень надеется, что дети будут любить то место, в котором они живут.

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