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芸術家 - kunstnik

 エストニアの首都タリンの旧市街 vanalinn が「世界歴史遺産」に指定されたこと自体は喜ばしいことだが,その結果,外国人の観光客が大量に押し寄せるようになり,その観光客を目当てにした,土産物店や露天商が軒を並べるようになっている。その土産物店や露天商が売っている土産物の主体は,マトリョーシカ,琥珀細工,レプリカの風景画といった,エストニアで作られているかどうか,きわめて怪しいものばかりである。こういったものでエストニアの旧市街が世界に知られるのは好ましくない,と考えるタリンの芸術家たちが,こういった土産物とは無縁の場所を旧市街の一角に確保してほしいとタリン市に申し入れた。

記事: Kunstnikud võitlevad vabaõhugalerii eest Pikas jalas  芸術家たちが Pikk jalg を屋外ギャラリーにと申し入れ

 タリンの旧市街,市庁舎広場の北側の建物の裏を通っているのが,かつてのタリンの目抜き通り Pikk tänav 「長通り」である。この通りは,港に一番近い旧市街への入り口で,かつてのタリンの正面玄関だった「太ったマルガレータ」砲台 Paksu Margareeta のある海岸大門 Rannavärav から,トーンペア丘 Toompea の入り口まで続き,名前の通りの非常に長い通りである。長通りが終わるところを起点として,トーンペア宮 Toompea loss, 現在の国会議事堂の方へと通じている坂道を Pikk jalg 「長い足」と呼んでいる。ちなみに,ハリユ通り Harju tänav からニクリステ教会 Niguliste kirik の脇を抜けたところにある,もう一つの坂道からもトーンペア丘の方に上がって行けるが,この坂道は Lühike jalg 「短い足」と呼ぶ。

 長足坂をエストニアの芸術家たちのための屋外ギャラリーにするというアイデア自体には,市の関係者の間でもこれといった反対意見はないのだが,制度的には問題がないとはいえないらしい。そこで,市の方では,エストニア芸術家協会が長足坂一帯を優先利用していいという契約を市と結んだ上で,協会が芸術家たちに対して,個別の使用許可を与えてはどうかという提案をしている。ただし,その場合は,芸術家協会のメンバーでない人も申し込みができるようにすべきだと市側は考えているという。

 もしこの計画が実現した場合でも,その屋外ギャラリーに実際に出かけて作品を展示するのは,名前の売れた芸術家ではなくて,これから売り出そうとする新人たちだろうから,パリのモンマルトルの丘のような雰囲気の場所になるだろうと見る関係者もいるが,それでも,現在の状態よりははるかにましである。

 ただし,タリン市では 1990年代に,多数の土産物業者との間で60年間の賃貸契約を締結したため,安物の土産物を売る店が旧市街から次第に撤退してくれると期待するのは楽観的すぎるようである。

芸術家     kunstnik
手工芸職人   käsitööline
キッチュ    kitš (粗悪な安物芸術)
琥珀      merevaik
商売する    kauplema
旧市街     vanalinn
野外ギャラリー vabaõhugalerii
青空芸術家   tänavakunstnik
土産物店    suveniiripood

Kunstnikud leiavad, et Pikk jalg peaks jääma matrjoškadest ja merevaigust vabaks.
長足坂はマトリョーシカと琥珀に無縁の通りにすべきだ,と芸術家たちは主張する
Pikk jalg

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