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エストニアとロシアの国境 - piir

 エストニアとロシアの国境は,東北はナルバ川,東はペイプス湖 (Peipsi järv; Чудское озеро「チュド湖」) とプスコフ湖 (Pihkva järv「ピヒクヴァ湖」; Псковское озеро)がその役割を果たしているが,東南だけは地続きである。

 エストニアからロシアに入国するための国境通過地点は3つある。いちばん有名なのは,東北エストニアのヴィル地方 (Virumaa) のナルバからナルバ川を渡って,対岸のレニングラード州のイワンゴロド (Ивангород「イワンの町」) に入るルートである。ナルバ川の東岸のイワンゴロドはかつてエストニア領でナルバ市に属し,ヤーニリン (Jaanilinn「ヤーンの町」) と呼ばれていた。イワンとは,現在のロシア国家の基礎を作ったイワン雷帝 (1530-1584) のことで,エストニア語の名前 Jaan はロシア語の名前 Ivan と対応する。

 残りの2つ国境通過地点は,東南エストニアのセト地方 (Setomaa) と呼ばれている地域にある コイトラ (Koidula) とルハマー (Luhamaa) で,ロシア・プスコフ州のペチョルイ地区へと通じる。ペチョルイ地区の中心の町は,コイトラのすぐ南にある,カタコンベのある修道院で有名なペチョルイ (Печоры; エストニア語Petseri ペツェリ) である。

 エストニアからロシアに車で入国する際には,長時間,国境で待たされるのがふつうだそうで,とくにトラックの運転手はたいへんなようだ。昨日土曜日(30日) には,ナルバの国境通過地点に258台のトラックの列ができ,税関を通過するまでの予想時間は102時間 (4昼夜!) という状態だったという。同じ頃,南エストニアの国境通過地点コイトラでは8台程度,ルハマーでは待ち時間なしだったというから,ナルヴァはとくに利用者が多いようだ。また,いつも混雑しているわけでもなくて,年末年始にはナルバでもトラックの列はほとんどなかったらしい。

 記事: Narvas pikenes piiriületusjärjekord järsult (Postimees 2010/01/30)

【更新履歴】 画像資料を追加 (2011/01/07)

セト,ペチョルイ。かつては,グリーンに塗られた地区の全体がエストニア領。現在の国境は黒の破線。
Setomaa, Petserimaa

ナルバで国境通過を待つトラックの列 (資料写真)
Setomaa, Petserimaa

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