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ロシア語吹き替え - esimeseks valikukeeleks vene keel

 日本では,外国の映画は,映画館では音声は原語のまま,日本語は字幕,テレビではドラマも映画もほとんどが吹き替えで,原語の音声を聞きたい時は副音声として選びます。ただし,ステレオ音声対応のテレビが普及して,日本にいて外国の有名俳優の肉声をふつうに聞けるようになったのは,1980年代のことではないかと思います。

 エストニアではまだ,ステレオ音声対応のテレビがなくて,ケーブルテレビで提供される外国のチャンネルの放送に不満をもっている家庭が少なからずあるようです。ヨーロッパの衛星チャンネルの会社が,バルト三国を東ヨーロッパのカテゴリに入れて,主音声がロシア語の吹き替えの番組を提供しているため,ステレオ音声に対応していない古い型のテレビを見ている家庭では,英語の番組でも,ロシア語音声でしか聞くことができず,エストニア語を母語とする視聴者から,「ロシア語の番組を見るためにケーブルテレビ会社に高いお金を払っているのではない」という苦情が寄せられることになります。

 記事: Kaabel-TV kliendid peavad vaatama väliskanaleid vene keeles (E24 2009/10/25)

 エストニア消費者庁の見解としては,苦情があることは事実だが,外国のテレビ番組の放送についての言語的規定はなく,法律的にはなんら問題はないということになります。

 参考までに,エストニアで売られている宮崎駿のアニメ映画のDVDをみると,音声は「日本語・リトアニア語・ラトビア語・エストニア語・ロシア語」と書いてあり,バルト三国向けであることがわかります。中には,ディスクをプレーヤに入れたところ,いきなりロシアのアニメの予告編が始まり,それが延々と続くので,最初に見たときは不良品をつかまされたのではないかと疑ったものもあります。エストニア語の吹き替えの音声そのものにはまったく問題はありませんでした。

 こういった問題は,エストニア固有のものと言うよりは,小規模な言語圏に住む人々に共通の状況だろうと思います。エストニア語は確かにエストニアでは多数派言語ですが,東ヨーロッパ・旧ソ連というロシア語が通じる広い地域のなかでは,小さな島にすぎないということを,エストニア人は子どものころから,肌で感じながら大人になるわけです。

【更新履歴】 2011/02/14

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