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エストニア語の名句

 ロシアを a riddle, wrapped in a mystery, inside an enigma と言ったのは,チャーチルとされていますが,riddle - mystery - enigma という同義語をいわば入れ子にすることによって,謎に満ちた国という意味を効果的に出しています。1939年当時すでに,マトリョーシカが英語圏でよく知られていたかどうかはわかりませんが,もし人形をを連想させる意図があったのだとすると究極の名言です。

 昨日(9/26)掲載の オンライン版 Postimees 紙の記事の中のサーレマー博物館館長 Endel Püüa 氏の次のことばも,エストニア語の文脈ではなかなかの名文句だと思います。

 Ma ei tea kedagi, kes teaks kedagi, kes seda plaani toetab.
 私は,その計画を支持する人を知っているような人はひとりも知らない。

 要するに「その計画を支持しない」 (Ma ei toeta seda plaani.) と言っているわけですが,そのままストレートに言ったのでは,個人的な見解を述べただけだから,十分なインパクトがない。そこで「その計画を支持する人をひとりも知らない」 (Ma ei tea kedagi, kes seda plaani toetab.) という風にすると,支持しない人ばかりだということになり,より強い言明にる。さらに同じような表現を重ねて否定の意味を強めているのが,この博物館長のことばです。

 参考までに Endel Püüa 氏が反対しているのは,タリン郊外にある野外博物館を母体とする「エストニア郷土博物館」を作り,国内に15ある県立博物館をすべてその分館にしようとする計画です。地方の博物館は,経営的な独立性を失う恐れがあるだけでなく,その展示物が中央の管理になってしまう可能性がある,と館長は危惧しています。

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